ジェンダー

親子で読めるエッセイ「女の子って魔法だよね」西原さつき

西原さつきさんの著書「女の子って魔法だよね」を読み返しました。

あらためて素敵な本だなあと思ったので、紹介させてください!

女の子って魔法だよね

西原さつきとは


西原さつきさんは、俳優・モデル・タレント・執筆家などマルチに活躍されています。

幼稚園の頃から自身の性別に違和感を覚え、16歳から女性ホルモンの投与を開始。

26歳の時、タイにて性別適合手術を受けました。

その後も、自分らしさを追求し「ミス・インターナショナル・クイーン2015」で、ミス・フォトジェニック賞を受賞。

現在は「乙女塾」を起ち上げ、女性らしくなるための支援活動を行ったり、NHKドラマや映画の演技指導・脚本監修、多様性についての講演など、さつきさんだからこそできる活躍をなさっています。

草なぎ剛さん主演の「ミッドナイトスワン」で、彼女を知ったという方もいるのではないでしょうか。本当に本当にいい作品でした…(ほどんど号泣しっぱなしだった)

さて、今回ご紹介する「女の子って魔法だよね」は、そんな西原さつきさんの想いがいっぱい詰まった一冊です!

親子で一緒に読める本

初めてこの本を手にとったのは、昨年10月だったと思います。

YouTubeでさつきさんを知り、ジェンダーについて勉強をしていた私は、すぐに彼女の本を求め本屋さんに走りました。(見つからなくて結局インターネットで買った)

夢中になって読みました。読了後の感想は、

親子で一緒に、性別や未来について考えながら読める本

でした。

それもそのはず、さつきさんはまさに「親子で一緒に読めるもの」をテーマに、この一冊を創り上げたようです。(あとがき&帯に思いきり書いてあった)

性別の悩みというのは、誰にも打ち明けられず、独りで抱えたまま日常を過ごす人も多いと思います。そんな時に味方になってくれると心強いのは、やはり親や家族。幼い頃に違和感を覚えた人はなおさら。

すごく力になってくれる一冊だと感じました。

この本があるだけで、理解を得るための勇気がわいてくる。性別について知ってもらうための緩衝材。希望のような本です。

3パートに分かれた内容

この本は、大きく3パートに分けられています。

Part1.絵本
Part2.エッセイ
Part3.対談

「女の子って魔法だよね」という可愛らしいタイトルなだけあって「絵本パート」から始まるのが、とっても素敵ですよね。

Part1.絵本

イラストレーターLIEさんの挿絵と共に、さつきさんの半生が絵本として約30ページに渡って綴られています。

繊細でふんわりとしたタッチの絵が、さつきさんの人柄とマッチしていて、読んでいて優しい気持ちになります。

このパートが特に「親子で一緒に読める」と感じたポイントでした!

年齢に関係なく読みやすい上に、頭だけでなく心で理解ができるので、ここだけでも沢山の人に読んで欲しいです。

Part2.エッセイ

よく人から訊かれるであろうこと、さつきさんの考え・価値観について書かれています。

50ページ弱に、17項目のことが綴られていて、どの内容も刺さりました。

中でも好きな項目は「朝は”生まれ変わる時間”」です。

朝起きてから、出かけるまでのルーティンが細かく丁寧に描写されています。

朝の身支度って、こんなにも愛おしいものだったんだと、なんだかハッとしました。毎日することが「お気に入り」や「好き」で溢れてるって素敵なことですよね!それこそが幸せに繋がるんだなって。

私もそうであれるよう、もっと視野を広げて生きていこうと思いました。

Part3.対談

西原さつき×瞬 特別対談が掲載されています。

瞬さんはSDGsバー「新宿ダイアログ」の店長さんであり、メイクモデルや「ミッドナイトスワン」での演技指導など、さつきさんと同じくマルチに活躍されている方です。

「うちの子トランスジェンダーかも…と感じたら」、「性に違和感を覚えたらどうすればいい?」など、性別と家族にまつわるテーマについて対談しています。

瞬さんがインタビュアーとして進行しつつ、さつきさんの考えや体験談などを引き出しています。瞬さんの考えや生き方も素晴らしいなと思いました。

人間なんとか生きていけるから

軽く言っているようで、とても説得力のある一言だと感じます。

さいごに

「女の子って魔法だよね」の魅力が少しでも伝われば幸いです。

多くの人に届いて欲しい、素敵な一冊。

ぜひ読んでみてください!

日々を生きる誰もが輝ける、そんな世界になりますように。

それでは、また。

女の子って魔法だよね

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